乗馬で最も重要なリラックス状態を維持し適切な判断と行動をとる方法

sokaijoba

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まず最初に誤解のないようにお伝えしますが、リラックス状態だけが良く、緊張が全て悪いという意味ではありません。

集中力が強烈に高まった、いわゆるゾーンに入った場合は良い緊張状態と言えます。

これに対し、不安や恐怖による悪い緊張状態からは、すぐに抜け出す必要があります。

乗馬で常にリラックス状態を維持する必要がある理由

意識を向けて行動する必要がある時に、瞬時に適切な緊張状態(集中)を作り出せるようにする事と、学習(練習)効率を上げる事が目的です。

不安や恐怖にとらわれ筋肉が硬直するストレス状態にあると、思考能力が極端に低下(パニック)して冷静な判断と行動を取れないばかりか、馬にもパニックが伝染します。

馬にとって騎乗者(自分自身)は、リーダーでなければいけません。群れを作る動物なので、リーダーについていく習性があるからです。

そのリーダーがパニックを起こしていれば、どういう事になるかは想像出来ますよね?

さらに、思考能力が極端に低下したままでは、学習効率も上がる訳がありません。意識が別のところに向いているので、何を教えられても耳に入らず頭にも入りません。

乗馬で悪い緊張状態(パニック)に陥る理由と対処方法

乗馬で不安や恐怖にとらわれる原因は非常にシンプルで、大きく2つのパターンがあります。

1、いつでもイレギュラーは起こりうると想定していない

2、自分がコントロール出来る範囲を越えた出来事が起こる

どちらのパターンであっても、想定外だから焦りが生まれ、いつでも起こると考えておけば全て想定内となるので、瞬時にパニックを起こしづらくなります。

馬が何かに驚いて走ってしまったり、飛び跳ねたり、急な方向転換をしたり等は、いつでも起こる事だと認識しておきましょう。

心構えが出来ていれば、冷静に対処する余裕が生まれ、指導員からのアドバイスや指示も耳に入るようになります。

このちょっとした余裕を作り出す事が、最も重要な対処方法になります。

リラックス状態を作り出すための呼吸法

普通に息を吸い込み、ゆーっくりと吐き出していきます。

鼻でも口でも、やりやすい方で構いませんし、出来る限りゆっくりを心掛けるだけで、苦しくなるほど無理しなくて大丈夫です。

重要なのは息を吐く時に、頭のてっぺんから足先まで順番に緩めていき、どんどん力を抜いていく事です。

1~2分も行えば、力が抜けているのが体感で分かります。

どこまで力を抜けば良いのかという部分は、座っていれば横や前に倒れない程度、イスに座っている場合はイスから落ちない程度が目安ですが、自分のベストを探りましょう。

自分のベストを探っていくコツは、一度バタンと倒れちゃうくらいまで、思い切り力を抜いてみる事。ここまでやれるようになれば、上手くコントロールするコツがつかめます。

寝ちゃったらやりすぎなので、その手前でやめて体を動かし、スムーズに動ければ大丈夫です。

瞬時にリラックス状態を再現する方法

上記の呼吸法でリラックスした状態を、しっかりと記憶しておきます。ちゃんと記憶出来ていれば、瞬時にその状態になる事が出来るようになります。

何度もやっていれば自然に覚えていくので、繰り返し取り組んでみてください。

野球選手がバッターボックスに立つ時のように、ルーティンと結び付ける方法もあり、特定の動作等をした時に、上記の記憶を引っ張り出す練習をすれば、簡単に出来るようになります。

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