下鴨神社・流鏑馬神事とは?

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下鴨神社・流鏑馬神事(読み方:しもがもじんじゃ やぶさめしんじ)は、京都府京都市にある、下鴨神社葵祭の前儀(あおいさいのぜんぎ)として、毎年行われます。

弓馬術礼法小笠原教場(きゅうばじゅつれいほうおがさわらきょうじょう)が奉納します。略称(小笠原流)。

馬上から的を弓で射る射手(いて)は、長さ約350mの直線の糺の森の馬場(ただすのもりのばば)を駆け抜けながら、3つの的を狙います。

下鴨神社・流鏑馬神事では、最初の3騎は騎射(きしゃ)と呼ばれ、平安時代の公家装束で行われ、雁股矢(かりまたや)という、矢の先が股を開いたように分かれた形状の物を射ます

以後は、鏑矢(かぶらや:先端に卵型で中が空洞の武具を付けたもの)になります。

矢を番える(つがえる)動作の間に、「陰陽(いんよー)」という声を発します。

スタート地点を馬場元(ばばもと)と呼び、一の的(いちのまと)までの距離は約60m、二の的(にのまと)までは約100m、三の的(さんのまと)までは約100m、ゴール地点を馬場末(ばばすえ)と呼びます。

的は一辺約55cm(一尺八寸)の杉板。

馬場の両側には埒(らち)が設けられ、進行方向の左側に的があり、的側は男埒(おらち)と呼び、反対側は女埒(めらち)と呼びます。

下鴨神社・流鏑馬神事・小笠原流流鏑馬の服装

綾藺笠(あやいがさ:いぐさを編んで裏に布を張った笠)、立烏帽子(たてえぼし:高く立てたままで折らない)、鎧直垂(よろいひたたれ:鎧の下に着る着物)、行縢(むかばき:鹿の夏毛で作られる)、射籠手(いごて:弦が袖に当たるのを防ぐ)、太刀、前差し(まえざし)、弦巻(つるまき)、箙(えびら:矢を入れる容器)、物射沓(ものいぐつ:革製のくつ)

和鞍(わぐら)、和鐙(わあぶみ)、和銜(わばみ)を使います。

下鴨神社・流鏑馬神事の始まりや由来、歴史、起源は?

日本書紀によると、雄略天皇(ゆうりゃくてんのう)の即位の年(457年)、騁射(うまゆみ)を行ったという歴史があり、古くから行われていたそう。

続日本紀(しょくにほんぎ)に、「賀茂祭(かものまつり)に民衆を集めて騎射を禁ず」と、禁止令が出るほどだったそう。

※賀茂祭は、江戸時代に祭りが再興された際に、葵の葉を飾るようになり現在では葵祭と呼ばれるように。下鴨神社の正式名称は、賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)と言います。

その後も何度も中断を繰り返し、1973年(昭和48年)の下鴨神社式年遷宮(しきねんせんぐう:社殿を造り替える事)の記念行事として、流鏑馬神事に名前を変えて復興し、現在に続いているそう。

下鴨神社・流鏑馬神事は、いつ行われるの?

毎年5月3日、葵祭(5月15日)の前儀として行われます。

下鴨神社の場所・住所(アクセスと駐車場)

京都府京都市左京区下鴨泉川町59

▼自動車
名神高速道路京都東ICより約21分、京都南ICより約25分

専用有料駐車場があります。

▼電車
京阪電気鉄道鴨東線京阪出町柳駅より、徒歩約7分
JR京都駅より車で約17分

▼バス
京都駅より京都市営バス4号「下鴨神社前」下車、徒歩約1分

下鴨神社・葵祭(路頭の儀・社頭の儀・走馬の儀)5月15日はこちら、流鏑馬はこちら

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