賀茂神社・馬上武芸奉納祭(読み方:かもじんじゃ ばじょうぶげいほうのうさい)は、滋賀県近江八幡市にある賀茂神社で、毎年行われます。
境内の約400m・幅約10mの直線馬場(ばば)で、木曽馬を始めとした在来馬に乗り、和鞍(わぐら)、和鐙(わあぶみ)、和銜(わばみ)を使い、馬上武芸、流鏑馬(やぶさめ)、古式競馬(こしきくらべうま)が奉納されます。
※毎年5月6日に、足伏走馬行事(あしふせそうめぎょうじ)が行われる場所と同じ。
賀茂神社・馬上武芸奉納祭・馬上舞
馬上舞(ばじょうまい)は、演目が変わる場合もあります。
▼鈴
片手に鈴を持ち、鳴らしながら歩(はやあし)で往復します。
▼扇(おうぎ)
片手に扇を持ち、上下左右等に振りながら速歩で往復します。
▼流し旗(ながしばた)
旗を真っすぐに持ったまま、駆け抜け往復します。
賀茂神社・馬上武芸奉納祭・馬上演舞
▼長巻(ながまき)
刀身が長く、柄(つか)と刀身がほぼ同じ長さの長巻を振るいながら、駆け抜け往復します。
▼長刀(なぎなた)、薙刀(なぎなた)
長い柄の先に反り返った刃をつけた長刀(薙刀)を薙ぎ切りながら、駆け抜け往復します。
▼長槍(ながやり)
▼太刀(たち)
賀茂神社・馬上武芸奉納祭・騎射
■追物射(おものい、おんものい)
▼弓手追物射(ゆんでおものい)
進行方向「左前方45度」にある的を狙います。
▼馬手追物射(めておものい)
進行方向「右前方45度」にある的を狙います。
■押捩り(おしもじり)
進行方向「左後方45度」にある的を狙います。
■弓手下(ゆんでした)
進行方向「左斜め下」にある的を狙います。
■馬手下(めてした)
進行方向「右斜め下」にある的を狙います。
左手で弓を持っているので、持ち手は変えず弓ごと馬の首を越えて右側に構えを変え、体を捻って射る為、高度な技術が要求されます。
■連射
複数騎が次々と駆けだし、順々に1つの同じ的を狙います。
賀茂神社・馬上武芸奉納祭・流鏑馬
進行方向左側にある2つの板的を、駆け抜けながら狙いますが、他の流鏑馬神事等と大きく違う点があります。
それは馬場の両側に、埒(らち)が設けられていない事です。横幅約10mもある為、埒のある直線で行うのとでは、要求される技術レベルが違います。
■流鏑馬の衣装
綾藺笠(あやいがさ:いぐさを編んで裏に布を張った笠)、鎧直垂(よろいひたたれ:鎧の下に着る着物)、行縢(むかばき:鹿の夏毛で作られる)、射籠手(いごて:弦が袖に当たるのを防ぐ)、太刀、前差し(まえざし)、弦巻(つるまき)、右腰に箙(えびら:矢を入れる容器)、物射沓(ものいぐつ:革製のくつ)
■平騎射(ひらぎしゃ)の衣装
後三年型侍烏帽子(ごさんねんがたさむらいえぼし)、水干(すいかん:のりを使わないで、水張りにして干した布で使った狩衣)、射籠手
※鏑矢(かぶらや:先端に卵型で中が空洞の武具を付けたもの)を射ます。
賀茂神社・馬上武芸奉納祭・古式競馬
2頭でレースを行い、勝ち残りで優勝者を決めます。鞭を前に掲げながら駆け抜けます。
ゴールした後は、2頭とも念人(ねんじん:審判)の前まで行き、念人が扇子を勝者へかざすと勝者は一礼し次戦へ、敗者は下馬して引いていきます。
賀茂神社・馬上武芸奉納祭の始まりや由来、歴史、起源は?
2013年(平成25年)に第1回が行われ、現在に至るそう。
賀茂神社・馬上武芸奉納祭は、いつ行われるの?
毎年11月最終土曜日(日付は毎年変動する)に行われます。
賀茂神社の場所・住所(アクセスと駐車場)
滋賀県近江八幡市加茂町1691
▼自動車
名神高速道路西宮線竜王ICより約22分
専用駐車場があります。
▼電車
JR近江鉄道近江八幡駅より車で約12分
▼バス
JR近江鉄道近江八幡駅より近江鉄道湖国バス江頭線「加茂東」下車、徒歩約5分
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